コトラーのマーケティング・マネジメントとは、マーケティング業界の巨匠、フィリップ・コトラー氏が著者のビジネス書。現代マーケティングのバイブルといわれ、1968年の初版からのロングセラーです。
コトラーのマーケティング・マネジメント で 得られること
- マーケティングの定義
- 顧客や市場のセグメント、戦略の立て方
- 経済合理性や顧客ニーズの観点
主に、メーカー・製造業のマーケティング担当者、広報担当者、営業担当者がマーケティングについて学べるビジネス書です。ビジネススクールで広く採用されているため、経営層は必読のビジネス書といえるでしょう。
概念としては、マーケティングの指標についての解説があります。
- 売上分析
- 市場シェア分析
- 売上高マーケティング比率分析
- 財務分析
上記の4つの分析手法について解説されており、マーケティング施策の評価指標として、上記をもって行うように促しています。実際、web広告などの分析で、CPAなどの指標は、売上高マーケティング比率分析に近しいですが、売上分析や市場シェア分析との連動性が少ないケースも多いので、ここは、認識しておきたい箇所ですね。
市場に対する企業の方針なども解説されており、
- 生産コンセプト
- 製品コンセプト
- 販売コンセプト
- マーケティング・コンセプト
- ホリスティック・マーケティング・コンセプト
各種シーンでのコンセプトを確立させ、これをもって、行動スローガンとして活動していく!という部分が、非常にわかりやすいと思います。ただ、経営層でないと、これを、現場で実践していくことは難しいかもしれません。
また、古い時代の書籍であるにも関わらず、コトラーは、システムの構築について推奨しています。推奨しているシステムは、もちろん、マーケティング情報に関するシステムです。競合からシェアを獲得して、顧客ニーズを満たす製品を作り、利益を生み出すシステムが重要と説いています。
いわゆる、マーケティングプラットフォームだと思います。BIのような閲覧システムではなく、顧客の情報を集めたり、集約したデータから最適解を導き出す、そういったシステムのことを指しています。マーケティング4.0的なシステムですね。ビックデータとAIによる分析、解析のシステムの大事さを解説しているかんじです。
コトラーのマーケティング・マネジメント こんな人におすすめ
- メーカーのマーケティング職種
- 広告代理店
- 事業企画、経営企画
- 起業家
- 製造業 経営者
コトラーのマーケティング・マネジメント は、年齢の若い方から、幅広く、マーケティングについて学べますが、初心者向けではありません。実業経験のある人の方が、体感できる部分が多いビジネス書です。
コトラーのマーケティング・マネジメント で出てくるキーワード
- マーケティング
- リサーチ
- 分析
- 市場ニーズ
- 顧客ニーズ
- ニーズ予測
- 財務
コトラーのマーケティング・マネジメント は、ブランド論についても、もちろん、解説されています。
マーケティングの定義を、「販売を不要にすること」としているから、ブランドについても論じているわけです。
ブランドからは、離れますが、ユーザーのセグメントの指標として、以下を推奨しています。
- エリア
- デモグラ
- 志向
- 行動
Googleなどのweb広告が、上記のようなセグメントで、ターゲティングできるのも納得できます。
ビジネス書としては、非常に価値の高い本ですね。
フィリップ コトラー 氏 について
フィリップ コトラー 氏 の経歴は、1931年に、アメリカで生まれて、シカゴ大学の経済学部を卒業しています。マサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学博士号を取得して、ノースウェスタン大学大学院(ケロッグスクール)教授。
日本でも数多くの書籍が翻訳されています。